2018年1月27日土曜日

南方熊楠生誕150周年記念企画展 南方熊楠-100年早かった智の人-

国立科学博物館で開催中の「南方熊楠生誕150周年記念企画展 南方熊楠-100年早かった智の人-」に行ってきました。

https://www.kahaku.go.jp/event/2017/12kumagusu/



【南方熊楠とは】
和歌山県出身の博物学者、生物学者、民俗学者で、特に粘菌の研究で有名。
科学誌への多数の寄稿、数々の歴史的著名人との交流、18カ国語を話せた等々「知の巨人」とも言われていますが、役人や警官を相手に大乱闘を起こした等、豪快なエピソードも多々あり。


【自分と南方熊楠との出会い】
水木先生の漫画「猫楠 南方熊楠の生涯」で初めて南方熊楠なる人物がいたことを知りました。
※実は大学時代に和歌山に下宿してたのですが、恥ずかしながら当時は全く知らなかったです・・・。


【今回の企画展】
個人的に面白かったのは、後半の「神社合祀と南方二書」「十二支考」「熊楠の情報処理」の展示でした。


【神社合祀と南方二書】
森林の無計画な伐採→プランクトンが減る→海洋生物が減るという「森と海の関係」は現在では常識となった話ですが、神社合祀による森林伐採で各種生物が絶滅する危機(生物学からの視点)、神を奉る日本人の精神文化へ及ぼす影響(民俗学からの視点)を100年も前に危惧していた事に感嘆しました。


【十二支考、熊楠の情報処理】
十二支考は干支の十二支(子、丑、虎・・・)の動物について、各国語の語源から生物学、歴史学、民俗学の多方分野から情報を収集し解析した熊楠の代表作。
この「多方分野から情報を集めてデータベースを作り、キーワード検索でヒットした情報から更にまた情報を集めていくという手法が、現代のインターネットの情報蓄積と処理に酷似している」という解説に非常に興味を惹かれました。
※生来かなり気性の荒い性格だった熊楠ですが、情報集めの作業をしている時は不思議と気持ちが落ち着いていた様で、情報蓄積と処理は熊楠の精神安定の手段だった様です。


偉大な先人に興味のある方、3月4日(日)までですので是非。

また水木さんの「猫熊」も非常に面白いのでオススメですよ。

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